◆「子の看護休暇」とは 子供の急な発熱や体調不良、けが等は心配なものです。育児と仕事を両立する労働者にとっては、看病のために仕事を休む必要がある場合もありますね。 そのような時に取得できる休暇として、育児介護休業法による「子の看護休暇」があります。 これは、小学校就学の始期に達するまでの子を養育する労働者が、病気、けがをした子の看護、または子に予防接種、健康診断を受けさせるために、1年に5日(子が2人以上の場合は10日)まで取得できる休暇のことです。
◆改正法で時間単位での取得が可能に これまで、子の看護休暇は「1日」もしくは「半日」の単位で取得可能であり、そもそも労働時間の短い労働者(1日の予定労働時間が4時間以下の者)は半日単位での取得対象外とされていました。 これだと、予防接種や軽度の病気である場合、数時間程度の休暇で事足りるのに、必要以上に休暇を取ることになり使い勝手が良くないという声がありました。 この点、令和3年1月1日から、この休暇をより柔軟に取得できるよう法改正がなされ、時間単位での取得ができることになります。
◆介護休暇も同様に対象となる 同じ育児・介護休業法で定める「介護休暇」は、要介護状態にある対象家族の介護や世話をする労働者が、1年に5日(対象家族が2人以上の場合は10日)まで取得できる休暇のことです。こちらも、今回の改正で時間単位での取得が可能となります。
◆事業主は規定の見直しを! 法改正に伴い、育児介護休業規定の見直しが必要です。更に、法の求めを上回り、労働者により配慮した措置として、始業・就業時間に連続しない「中抜け」を認める制度とするかの検討が必要です。 また時間単位の取得により、勤怠管理に影響が出る点も注意してください。
◆両立支援等助成金について 時間単位で利用できる有給の、子の看護休暇や介護休暇を導入し、休暇を取得した労働者がいる等、一定の要件を満たした事業主は、国からの両立支援等助成金の支給対象となりますので、対象となるか確認してみましょう。
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