【時事解説】ウイルスに負けない飲食業の新業態とは その1

新型コロナウイルスの感染症拡大に伴い、スポーツジムや旅行業など、多くの企業が苦境に立たされています。なかでも、大きな打撃を受けているのは飲食業です。休業要請や外出自粛により、売上が大幅に減少している店が多くあります。
 休業要請は解除の方向にあり、営業時間を元に戻す動きもあります。が、「3密」の回避やソーシャルディスタンスの確保により、席数を減らすといった対処が求められ、経営を圧迫しています。

 その中、テイクアウトやデリバリーといった新たな販路を開拓し、活路を見出そうとする店もあります。ただ、スナックなどに通う顧客はお酒や料理だけでなく、店に足を運ぶことで店員や他の客との会話を楽しむ点に価値があるという人もいます。つまり、料理のテイクアウトでは代替えできない価値があるのです。

 スナックなどの飲食業は、今後も厳しい状況が予想されますが、新たな形で価値を提供しようとする試みがあります。それは、オンラインで接客する「オンラインスナック」です。東京都の新宿ゴールデン街の店では、休業中の店内からネットでのライブ配信機能で中継を行なう店があります。コメント欄にお客からの書き込みが入り、それを見た店主がお客に語りかけるといった形でコミュニケーションをとっています。顧客の中には、ライブ配信の投げ銭機能を用いて、店へ応援のお金を送る人もいます。
 また、銀座のスナックでは、オンライン会議のアプリを用いて、オンラインでの飲み会を有料で行っているところもあります。

 サービスの収益化は難しいと考える向きもあります。オンラインスナックは、工夫次第で、収益化できるものもあると示しています。(つづく)

(記事提供者:(株)日本ビジネスプラン)

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