中小企業の人材確保が主要な経営課題となる中、中小企業が若者を採用するにあたって自社の魅力を若者に対して発信することが求められます。
経済産業省近畿経済産業局では、2018年に大学生を中心とした若者に対し「若者就職意識調査」を、中小企業に対し「企業フォローアップ調査」を実施し、その結果を2018年12月に公表しています。
まず「若者就職意識調査」において近畿圏の学生に対して実施したアンケート調査に基づき、中小企業が就職先の対象となるかどうかについてみると、「就職先として対象となる」と回答した割合は82.9%と高い割合を占めています。中小企業を希望する理由について回答割合が高い順にみると、「雰囲気がよさそうだから(23.4%)」、「自分の能力や強みが発揮できそうだから(17.9%)」、「人間関係がよさそうだから(17.4%)」となっています。
若者が就職先選定にあたり重視することについて、「大変重視する」と回答した割合が高い順にみると、「人間関係が良好そうである(64.1%)」、「会社や職場の雰囲気(63.4%)」、「自分に合った仕事ができる(58.5%)」、「生活と仕事の両立が可能(53.1%)」となっています。
中小企業を就職先として考える場合の課題について、「大変課題だと思う」と「やや課題だと思う」の合計割合の高い順にみると、「どこで情報を入手したらよいかわからない(73.7%)」、「中小企業で働いている人から話を聞くことがなく、イメージがわかない(69.4%)」となっています。
以上のことから若者に中小企業の魅力を発信するためには、中小企業の情報を発信する機会を増やすとともに、発信する情報の中身として働く人の声を発信することが求められるのです。(つづく)
(記事提供者:(株)日本ビジネスプラン)