(前編からのつづき)
例えば、心電図の機械や内視鏡などの医療器具が壊れて除却した場合など、通常は資産損失として計上できるものなども、この特例を選択した場合は、これらの資産損失・減価償却費、専従者給与、材料・消耗品等仕入、貸倒損失などの一切が社会保険診療報酬課税の特例経費に含まれることになりますので、追加での費用計上は認められていません。
そこで、上記のケースでは、実額計算をして有利か不利かの判定を行い、実額計算のほうが有利であれば、この特例課税は適用しないで計算することができます。
したがいまして、いつでもこの判定ができるように、概算経費率の計算だけでなく、実額計算も常にしておくことが大切ですので、帳簿、領収書、請求書なども常に保存・管理・記録しておくことが必要です。
ただし、概算経費を適用する場合であっても、社会保険診療報酬以外の収入に対応する必要経費は実額によりますので、ご注意ください。
なお同様に、医療法人も社会保険診療報酬課税の特例を適用できます。
(注意)
上記の記載内容は、平成31年1月4日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。