(後編)国税庁:e-Taxの利用簡便化をPR!

(前編からのつづき)

 「ID・パスワード方式」とは、マイナンバーカード及びICカードリーダライタを持っていないケースについて、税務署で職員との対面による本人確認に基づいて税務署長が通知した「ID・パスワード方式の届出完了通知」に記載されたe-Tax用のID・パスワードのみで、国税庁ホームページの「確定申告書等作成コーナー」からe-Taxによる送信ができるようになります。

 これは、マイナンバーカード及びICカードリーダライタが普及するまでの暫定的な対応として行うもので、管轄税務署で職員と対面で本人確認を行うため、本人確認ができる書類を持って税務署に行く必要があります。
 なお、2018年1月以降に確定申告会場などで「ID・パスワード方式の届出完了通知」を受け取った人は、既にID・パスワード方式に対応したIDがありますので、手元の申告書等の控えをご確認ください。
 そして、マイナンバーカードやICカードリーダライタを持っていなくても、スマホなどから申告書を作成し、ID・パスワード方式を利用して送信すれば申告が完了しますので、ご利用されます方はあわせてご確認ください。

(注意)
 上記の記載内容は、平成30年8月1日現在の情報に基づいて記載しております。
 今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

(前編)国税庁:e-Taxの利用簡便化をPR!

国税庁は、2019年1月からe-Taxの利用が簡便化されることをPRしております。
 それによりますと、マイナンバーカードに標準的に搭載される電子証明書やマイナポータルの連携機能の活用などにより、個人納税者のe-Tax利用をより便利にするためのシステム改修を進めており、2019年1月から「マイナンバーカード方式」及び「ID・パスワード方式」の2つの方式が利用できるとしております。

 また、2019年1月から「確定申告書等作成コーナー」において、スマートフォンやタブレットでも所得税の確定申告書の作成が可能になります。
 上記の「マイナンバーカード方式」とは、マイナンバーカードを用いてマイナポータル経由又はe-Taxホームページなどからe-Taxへログインするだけで、より簡単にe-Taxの利用を開始し、申告等データの送信ができるようになります。
 e-Taxを利用するためには、事前に税務署長へ届出をし、e-Tax用のID・パスワードの通知を受け、これらを管理、入力する必要がありますが、マイナンバーカード方式では、そのような手間がなくなります。

(後編へつづく)

(注意)
 上記の記載内容は、平成30年8月1日現在の情報に基づいて記載しております。
 今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

(後編)経済産業省:IoT税制の概要資料・様式・手引きなどを公表!

(前編からのつづき)

 対象設備はソフトウェア、器具・備品、機械・装置で、例えば、データ収集機器(センサーなど)、データ分析により自動化するロボット・工作機械、データ連携・分析に必要なシステム(サーバ、AI、ソフトウェアなど)、サーバーセキュリティ対策製品などが該当します。
 IoT税制の適用を受けるためには、事業者はその取組内容に関する事業計画を作成し、認定を受ける必要があります。
 そして、認定計画に含まれる設備に対して税制措置を適用(適用期限は2020年度末まで)します。

 また、Q&AではIoT税制に関する全39問を掲載しており、補助金との併用が可能なことや同一設備に対する複数税制の適用はできませんが、固定資産税の特例措置とは重複して利用することが可能としております。
 さらに、同一設備に対して、特別償却と税額控除を併用することはできませんが、設備ごとに特別償却と税額控除の措置を使い分けることはできると解説しておりますので、該当されます方はご確認ください。

(注意)
 上記の記載内容は、平成30年8月6日現在の情報に基づいて記載しております。
 今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

(前編)経済産業省:IoT税制の概要資料・様式・手引きなどを公表!

2018年度税制改正において創設されたIoT投資税制(情報連携投資等の促進に係る税制)と新固定資産税特例の前提となる生産性向上特別措置法の施行にあわせて、経済産業省では、IoT税制の制度概要資料や申請書様式、手引き、Q&Aを公表しております。
 制度概要資料では、データ連携・利活用やセキュリティ、生産性向上目標の認定要件を解説するとともに、申請から税務申告までの手続きの流れを紹介しております。

 IoT税制は、一定のサイバーセキュリティ対策が講じられたデータ連携・利活用により、生産性を向上させる取組みについて、それに必要となるシステムやセンサー・ロボットなどの導入を支援します。
 青色申告事業者(業種・資本金規模による制限はなし)が、生産性向上特別措置法の認定事業計画(認定革新的データ産業活用計画)に基づいて行う設備投資について、税額控除3%(賃上げを伴う場合は5%)又は特別償却30%を選択できます。
 上記の賃上げとは、継続雇用者給与等支給額が対前年度増加率3%以上を満たした場合をいいます。

(後編へつづく)

(注意)
 上記の記載内容は、平成30年8月6日現在の情報に基づいて記載しております。
 今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

ふるさと納税の返礼ルール厳格化へ

 総務省幹部が「正直者が損をする状態に陥ってしまった」と言って頭を抱えるのが、制度が発足して10年が経ったふるさと納税です。受け入れ額は過去最高を更新しましたが、「返礼品競争の自粛」通知を無視して豪華な返礼を続けた自治体が牽引したのが実情。総務省は返礼品の金額設定ルールを厳格化する方向で検討しています。

 2017年度のふるさと納税は総額3653億円に上りました。前年度比の増加率は28%でしたが、15年度から16年度の72%増と比べると半分以下で伸び悩みが明らかになりました。また全1788自治体のうち受け入れ額が増加したのは61%、減少したのは39%で、増加した自治体の割合は前年度よりも11ポイント減りました。

 17年4月の総務大臣通知で、各自治体は返礼率(寄付額に占める返礼品の金額)を3割以下にとどめるよう指示されました。このため人気品を返礼するために必要な寄付額をアップするケースが続出。子ども向け教育の充実のような、社会的に意義の大きい寄付対象の事業を打ち出すものの、人気だった返礼品の穴埋めにはつながっていません。

 そして結局、通知に従わずに過度な返礼を維持したままの自治体が得をする構図が鮮明になりました。返礼率が3割を超えたままで、8月までに見直す予定がない12自治体の受け入れ額は計411億円。前年度の2.6倍で、全自治体の増加率28%と比べればその差は歴然としています。つまり、「注目を集めるためには後ろ指を差されても高額返礼を続ける方が良い」(12自治体のある首長)と判断しているのです。

 とはいえ、総務省とすれば「財源を確保するために通知をないがしろにするのは、我々を馬鹿にしている」(中堅幹部)と怒り心頭。返礼率を強制的に3割以下に抑えることを視野に、新たなルール作りに入っているそうです。
<情報提供:エヌピー通信社>

煙草税の最初のターゲットは?

明治時代に課税されていた「煙草税」で最初に課税対象となったたばこの種類は、キセルを使う刻みたばこ、現在の主流である紙巻きたばこ、水たばこのうちいずれか――。税務大学校がホームページに掲載した三択クイズです。

 たばこへの課税は江戸時代から行われていましたが、地方ごとに課税方法にバラつきがありました。全国で統一的に課税されたのは煙草税則が施行された明治9年以降のこと。流通業者に課税する「煙草営業税」と、たばこに印紙の貼付を義務付けることで製造者に課税する「製造煙草印税」の2種があり、このうち製造煙草印税は課税が始まった当初、課税対象を「製造煙草」としていました。

 その後、16年施行の改正法で刻みたばこを課税対象に絞ったのです。すなわち三択の答えは刻みたばこということになります。明治初期は刻みたばこが主流だったそうです。なお、巻たばこは21年の改正で課税対象に追加されました。

 なお、税の歴史クイズは社会と税の関わりをクイズ形式で紹介するコンテンツで、2カ月に1回のペースで問いが追加されています。
<情報提供:エヌピー通信社>

今月の税務トピックス② 

(今月の税務トピックス①よりつづく)

Ⅳ 都道府県知事の確認(円滑化規17④)
 都道府県知事は、上記Ⅱの申請を受けた場合において、その確認をしたときは「施行規則第17条4項の規定による確認書(様式第22)」を申請者である中小企業者に対して交付します。また、その確認をしない旨の決定をしたときは「施行規則第17条4項の規定による確認をしない旨の通知書(様式第23)」により申請者である中小企業者に対して通知します。
Ⅴ 特例承継計画の認定(円滑化法12①,円滑化規7⑥)
 特例承継計画の認定を受けようとする特例認定贈与承継会社は、その認定に係る贈与の日の属する年の翌年の1月15日までに、「第一種特例贈与認定中小企業者に係る認定申請書(様式第7の3)」による申請書に、その申請書の写し1通及び上記Ⅳに掲げる確認書(様式第22)等の一定の書類を添付して、都道府県知事に提出することとされます。

おわりに
 特例承継計画に特例後継者として氏名を記載された者でなければ、事業承継税制の特例の認定を受けることはできません。また、特例承継計画を提出した場合であっても、特例後継者に株式の承継を行わなくても罰則規定はありませんので、実務上は期日までに特例承継計画の提出をしておくべきでしょう。
 なお、特例承継計画の確認を受けた後に、計画の内容に変更があった場合は、変更申請書(様式第24)を都道府県に提出し確認を受けることができます。この変更申請書には、変更事項を反映した計画を記載し、再度認定経営革新等支援機関による指導及び助言を受けることが必要とされます(円滑化規17①一,同規18①⑤)。
 ただし、既に特例認定贈与承継会社の株式の贈与を受けた特例後継者については、変更対象者とされませんので留意して下さい。

今月の税務トピックス①

特例承継計画の作成上の留意点

はじめに
 中小企業経営者の高齢化に伴い、今後10年の間に平均引退年齢である70歳を超える経営者が245万人になると推定されています。このうち、半数以上が事業承継の準備を終えていない現況にあります。そこで、平成30年度税制改正では、円滑な世代交代に向けた集中取組み期間(10年間)の時限措置として、事業承継税制の各種要件の緩和を含む事業承継税制の特例制度が創設されました。
 本稿では、事業承継税制の特例の適用を受ける場合に必要となる特例承継計画の作成上の留意点について解説することとします。

Ⅰ 定義(円滑化規16①)
 「特例承継計画」とは、認定経営革新等支援機関の指導及び助言を受けた特例認定承継会社が作成した計画であって、その特例認定承継会社の後継者及び承継時までの経営見通し等が記載されたものとされます。
Ⅱ 確認申請書の提出(措法70の7の5②)
 平成30年4月1日から平成35年3月31日までの間に「特例承継計画の確認申請書(様式第21)」による申請書に、その申請書の写し1通及び登記事項証明書(確認申請日の前3月以内に作成されたものに限り、特例代表者が確認申請日においてその中小企業者の代表者でない場合にあってはその特例代表者が代表者であった旨の記載のある登記事項証明書を含みます。)を添付して、主たる事務所の所在地を管轄する都道府県庁に提出します。
Ⅲ 記載事項
 特例承継計画の主な記載事項は、次に掲げるとおりとされます。
 ① 会社:主たる事業内容、資本金額等の総額、常時使用する従業員の数
 ② 特例代表者:申請者の氏名、代表権の有無(「無」の場合は、退任した年月日)
 ③ 特例後継者:株式を承継する予定の後継者の氏名(最大3人まで)
 ④ 特例代表者が有する株式等を特例後継者が取得するまでの期間における経営の計画:株式を承継する時期、経営上の課題、その課題への対応
 ⑤ 特例後継者が株式等を承継した後5年間の経営計画:各年の取組内容、期待できる効果
 ⑥ 認定経営革新等支援機関による所見等:事業承継を行う時期、準備状況、事業承継時までの経営上の課題とその対処方針、事業承継後の事業計画の実現性などの指導・助言の内容

(今月の税務トピックス②につづく)

(後編)2018年度税制改正:企業主導型保育施設用資産の割増償却度の創設!

(前編からのつづき)

 上記の事業所内保育施設の新設又は増設をする場合とは、その新設又は増設をする事業所内保育施設とともにその事業所内保育施設における保育事業の用に供する遊戯用の構築物、遊戯具その他の一定の減価償却資産の取得等をする場合で、なおかつ、その事業所内保育施設につき子ども・子育て支援法による助成を行う事業に係る助成金の交付を受ける場合に限られます。

 なお、2017年度税制改正において、2019年3月31日までの2年間に子ども・子育て支援法に基づく政府の補助を受けた事業主等が、一定の保育に係る施設を設置する場合には、その施設の用に供する固定資産に係る固定資産税・都市計画税の課税標準を最初の5年間、土地及び家屋は、価格の2分の1を参酌して3分の1以上3分の2以下の範囲内において市町村の条例で定める割合を乗じて得た額に軽減するなどの措置が新設されておりますので、該当されます方はあわせてご確認ください。

(注意)
 上記の記載内容は、平成30年8月1日現在の情報に基づいて記載しております。
 今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

(後編)個人事業税の納期と計算方法

(前編からのつづき)

 個人事業税の計算は、「(収入 - 必要経費 - 専従者給与等 - 各種控除)× 税率」で、専従者(家族従業員)がいる場合には、青色申告は専従者への給与支払額が、白色申告は配偶者の場合は86万円、その他の場合は1人50万円を限度として、それぞれ必要経費として控除できます。

 そして、個人事業税を納付した場合には、その年の租税公課として経費処理できます。
 現在、法定業種は70業種あり、ほとんどの事業が該当し、税率は業種によって異なり、3%~5%とありますが、ほとんどの業種は税率5%です。
 個人事業税の計算式の「各種控除」にあてはまるのは、一律290万円(営業期間が1年未満は月割額)で適用される「事業主控除」と、状況に応じて適用される「繰越控除」があります。
 繰越控除には、損失の繰越控除(青色申告者で、赤字となった場合)、被災事業用資産の損失の繰越控除(白色申告者で、震災などによって損失がある場合)などがあります。
 なお、個人事業税には、基礎控除などの所得控除や青色申告特別控除は適用されませんので、あわせてご注意ください。

(注意)
 上記の記載内容は、平成30年7月17日現在の情報に基づいて記載しております。
 今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。