加算税制度の見直し

概要

 調査を行う旨、調査対象税目及び調査対象期間の通知以後、かつ、その調査があることにより更正又は決定があるべきことを予知((2)において「更正予知」という。)する前にされた修正申告に基づく過少申告加算税の割合(現行:0%)については5%(期限内申告税額と50万円のいずれか多い額を超える部分は10%)とし、期限後申告又は修正申告に基づく無申告加算税の割合(現行:5%)については10%(納付すべき税額が50万円を超える部分は15%)となります。

(注1)次の修正申告等については、上記(1)の加算税の対象となりません。

1 次のように調査対象を区分する場合において、調査対象とならない部分に係る修正申告

 

イ 調査の事前通知の際に納税者の同意の上、移転価格調査とそれ以外の部分の調査に区分する場合

 

ロ 一部の連結子法人の調査を行わないこととした場合

 

2 他の税目における更正の請求に基づく減額更正に伴い、調査対象税目において必要となる修正申告等

 

3 相続税又は贈与税について、遺産分割が確定するなどして任意に行う修正申告等

 

(注2)源泉所得税の不納付加算税については、見直しの対象となりません。

 期限後申告若しくは修正申告(更正予知によるものに限る。)又は更正若しくは決定等(以下(2)において「期限後申告等」という。)があった場合において、その期限後申告等があった日の前日から起算して5年前の日までの間に、その期限後申告等に係る税目について無申告加算税(更正予知によるものに限る。)又は重加算税を課されたことがあるときは、その期限後申告等に基づき課する無申告加算税の割合(15%、20%)又は重加算税の割合(35%、40%)について、それぞれその割合に10%加算します。

(注)過少申告加算税及び源泉所得税に係る不納付加算税については、見直しの対象となりません。

適用時期

平成29年1月1日以後に法定申告期限が到来する国税について適用します。

建設工事請負契約書の印紙税の軽減措置

軽減措置の概要

軽減措置の対象となる契約書は、請負に関する契約書(建設工事の請負に係る契約に基づき作成されるものに限られます。)のうち、記載金額が100万円を超えるもので、平成26年4月1日から平成30年3月31日までの間に作成されるものになります。なお、これらの契約書に該当するものであれば、建設請負の当初に作成される契約書のほか、工事金額の変更や工事請負内容の追加等の際に作成される変更契約書や補充契約書等についても軽減措置の対象になります。

軽減税率

軽減措置の対象となる契約書に係る印紙税の税率は、課税物件表の規定にかかわらず、次表のとおりとなります。

契約金額 本則税率 軽減税率
100万円を超え 200万円以下のもの 400円 200円
200万円を超え 300万円以下のもの 1千円 500円
300万円を超え 500万円以下のもの 2千円 1千円
500万円を超え1千万円以下のもの 1万円 5千円
1千万円を超え 5千万円以下のもの 2万円 1万円
5千万円を超え 1億円以下のもの 6万円 3万円
1億円を超え 5億円以下のもの 10万円 6万円
5億円を超え 10億円以下のもの 20万円 16万円
10億円を超え 50億円以下のもの 40万円 32万円
50億円を超えるもの 60万円 48万円

軽減措置の対象となる請負に関する契約書の範囲

 軽減措置の対象となる「請負に関する契約書」とは、課税物件表第2号文書に掲げる「請負に関する契約書」のうち、建設業法第2条第1項に規定する建設工事の請負に係る契約に基づき作成されるものをいいます。
 この場合において建設工事とは、土木建築に関する工事の全般をいいますが、建物の設計、建設機械等の保守、船舶の建造又は機械等の制作若しくは修理等については、建設業法第2条第1項に規定する建設工事には該当しません。
 なお、建設工事の請負に係る契約に基づき作成される契約書であれば、その契約書に建設工事以外の請負に係る事項が併記されていても、軽減措置の対象になります。

 

平成26年6月

江戸川区南小岩6-6-8  鈴木税務会計事務所

印紙税の非課税範囲の拡大

改正の概要

「所得税法等の一部を改正する法律」により、印紙税法の一部が改正され、平成 26 年4月1日以降に作成される「金銭又は有価証券の受取書」に係る印紙税の非課税範囲が拡大されました。

現在、「金銭又は有価証券の受取書」については、記載された受取金額が3万円未満のものが非課税とされていますが、平成 26 年4月1日以降に作成されるものについては、受取金額が5万円未満のものについて非課税とされることとなりました。

「金銭又は有価証券の受取書」とは

「金銭又は有価証券の受取書」とは、金銭又は有価証券を受領した者が、その受領事実を証明するために作成し、相手方に交付する証拠証書をいいます。 したがって、「領収証」、「領収書」、「受取書」や「レシート」はもちろんのこと、金銭又は有価証券の受領事実を証明するために請求書や納品書などに「代済」、「相済」、「了」などと記入したもの、さらには、「お買上票」などと称するもので、その作成の目的が金銭又は有価証券の受領事実を証明するために作成するものであるときは、金銭又は有価証券の受取書に該当します。

印紙税の還付について

印紙税の納付の必要がない文書に誤って収入印紙を貼ったような場合には、所轄税務署長に過誤納となった文書の原本を提示し、過誤納の事実の確認を受けることにより印紙税の還付を受けることができます。
「領収証」等を取引の相手方に交付している場合でも、過誤納の事実の確認を受けるには、過誤納となった文書の原本を提示する必要があります。