《コラム》雇用調整助成金を活用して雇用の確保を

◆雇用調整助成金とは?
 雇用調整助成金については、添付書類が多くて手続きが煩雑、中小企業が独自で申請するのは困難などと報道されています。
 雇用調整助成金とは、災害などの影響により経済活動が大きく縮小した場合、雇用を維持した企業が社員に支払った休業手当の一部を、雇用保険会計から国が企業へ助成する制度です。
 これまでも、東日本大震災、リーマンショック、大型台風の際に活用されています。
 今回の特例では、支給率が中小企業は4/5(解雇等なしは9/10、60%超部分は10/10)にアップしています。

◆助成額と社員に支払う休業手当は異なる
 誤解が多いのですが、会社が社員に支払う休業手当の額と、会社が国から助成を受ける金額のベースは算定方法が異なるためイコールにはなりません。
 会社が社員に支払う休業手当は、下記①の平均賃金の60%以上であることが必要です(労働基準法26条)。
直近3か月の賃金総額÷総歴日数=①
 一方、会社が国から受給する助成額は、
前年度の雇用保険料の算定基礎となる賃金総額を前年度各月末の雇用保険被保険者数平均で除し、さらに1人あたり平均所定労働日数で除すことで、1人1日あたりの平均賃金相当額②を算出します。会社が休業手当①の60%を支払っていれば、②の60%(100%払っていれば100%)に支給率を掛けた金額が、日額8,330円を上限に支給されるという計算方法となっています。

◆制度の運用が日々変更されているので注意
 本来、休業計画策定→労使協定締結→休業計画提出→休業→支給申請の流れですが、今回は先に休業していても、計画の提出は6月末までの事後提出が認められています。
 また、感染防止の観点から書類は窓口持参よりも郵便による提出が推奨され、近々電子申請による受付も開始されるようです。
 厚生労働省ホームページでは、雇用調整助成金ガイドブックやFAQなどが日々更新されています。最新情報を入手して、申請されることをお勧めします。

 

《コラム》選択肢の増えている年金

◆公的年金の制度は拡充されていて
 日本の年金制度は、20歳以上の全国民が加入する国民年金(基礎年金)に加え、民間のサラリーマン等が加入する厚生年金保険、そして民間企業が実施する厚生年金基金や確定給付企業年金等の企業年金から構成されています。また、自営業者等向けとして、任意で加入できる国民年金基金があります。これらの年金制度は確定給付年金制度と呼ばれ、国や企業が将来の年金の支払い額を約束しているのが特徴です。

◆給付額に保証のない公的年金
 これに加えて、確定拠出年金制度が2001年10月から導入されています。加入者自身が資産を運用するものとし、将来支給される年金額がそれぞれの運用成績次第で変わる年金制度です。確定拠出年金には、個人拠出型と企業拠出型の2種類があります。個人の拠出額は所得税の小規模企業共済等掛金控除の対象となり、企業の拠出額は法定福利費という企業経費になり、運用益は課税留保されます。

◆運用能力のある人などいない
 2016年9月、個人拠出型に「iDeCo(イデコ)」という愛称が公的に決定されています。
 iDeCoを始める際は、金融機関に申し込むことになります。指定できる運用商品は金融機関によって異なりますが、元本確保型と投資信託型に大きく分かれます。
 元本確保型は定期預金や保険商品などで、所定の利息が上乗せされますが、口座管理手数料が年2000円程度かかるので、実質は元本割れになります。投資信託型は、投資の専門家が株や債券などに運用し、運用結果が投資額に応じて分配されるタイプの商品です。運用結果によっては、元本割れの可能性があります。

◆加入可能期間延長と再チェック
 なお、iDeCoと国民年金基金は併用可能で、掛け金の上限は両方合わせて年81万6000円です。確定給付で年金の終身受取りの選択肢のある国民年金基金への加入可能性は是非チェックすべきところです。
 2020年の年金改革法で、常用雇用者数5人以上でも被用者保険の強制適用事業所から除外されていた税理士事務所等の士業事務所が、除外されないことになります。同じく、企業年金・個人年金制度等の見直しをする確定拠出年金法の改正もあり、適用可能者の範囲や加入可能期間の拡大がなされ、税制も併せて改正されています。

【時事解説】持分法の経営的意味合い その1

 企業が他の会社の株式を持つ理由は大きく二つに分けられます。一つは配当や値上がり益を期待する投資目的であり、もう一つは相手の会社の経営に関与してグループ全体としての収益を極大化しようとする事業目的です。ここでは、投資目的の会社を一般会社、事業目的の会社を関係会社と呼ぶこととします。関係会社には関連会社と子会社の2種類があります。会計では、子会社になると親会社と一体と考えますが、本稿でテーマとする関連会社は子会社ほどの経営の同一性はなく、親会社は関連会社の経営に関与するといった関係になります。

 関連会社の定義には、いろいろなバリエーションがありますが、原則的には、持株比率をベースにして20%以上あれば関連会社となります(子会社の場合は原則的に50%超が判断基準になります)。関連会社になると、会計上は持分法が適用されます。
 一般会社と関連会社で、連結財務諸表の表示がどのように変わるか見てみます(以下は、業績が悪化して減損会計が適用される場合を除いた、通常状態の場合における表示の説明になります)。

 一般会社でも関連会社でも、取得している株式は連結貸借対照表では固定資産の投資有価証券に含まれます。ただ、違うのは株式の評価方法です。一般会社は、上場株式の場合はマーケットプライスで時価評価されます。つまり、期末株価が取得原価を超えている場合は評価益が計上されます。ただ、この評価益は連結損益計算書には反映されずに、連結貸借対照表の純資産に税効果分を除いて加算されます。逆に評価損があれば、税効果分を除いて純資産から減算されます。また、連結損益計算書には、一般会社からの配当金が営業外収益の受取配当金として計上されます。(つづく)

(記事提供者:(株)日本ビジネスプラン)

《コラム》交際費課税の特例の微改正

◆交際費特例はマイナーチェンジ
 令和2年度税制改正で、交際費の課税の特例については若干ながら手が加えられました。交際費についての特例は平成26年に現行の形である、
①支出する交際費等の額のうち接待飲食費(1人当たり5,000円を超える分)の額の50%相当額は損金算入
②資本金又は出資金の額が1億円以下の中小企業は支出する交際費の額のうち年800万円までは損金算入
※中小企業はどちらかを選択適用
となりましたが、これに加えて「①について、資本金の額等が100億円を超える法人を除外する」とした上で、令和2年3月31日までだった適用期限を2年延長しました。中小企業には関係の無い話ですが……。

◆5,000円以下の飲食の取扱いは継続注意
 従来通り、接待飲食費については1人当たり5,000円以下の飲食であれば税務上交際費に含めず、全額が損金にできます。ただし、法人の役員・従業員・親族に対する接待等のために支出するものは、5,000円以下であっても交際費に該当します。
 また、年月日・参加者・人数・金額と場所等について帳簿書類に記載が必要ですのでご注意ください。このあたりは反面調査も含めて厳しくなっております。

◆この改正で110億円増収見込み
 財務省発行の令和2年税制改正パンフレットによると、この特例の変更で初年度は110億円の増収(国税関係のみ)を見込んでいます。東証1部の企業だけみても、資本金が100億円を超えている企業は800社超あります。確かにこの企業の分が不算入となれば、それなりの規模にはなりそうではあります。
 ただ、800万円の定額損金算入規定延長は改正に当たり、必要性として「中小企業の交際費支出は飲食業や小売業等の需要喚起に資するものである」とされています。現状コロナウイルスで打撃を受けている飲食業に関しては、自粛が明けた後でもこの改正を受け、大企業の接待が減ることが想像できます。景気回復を目指すのであれば、このあたりに手を入れてもいいのではないでしょうか。

《コラム》老人ホーム入居一時金の贈与

◆夫婦間での生活費のやり取りと税金
 贈与税の非課税規定において、「扶養義務者相互間において生活費又は教育費に充てるためにした贈与により取得した財産のうち通常必要と認められるものは非課税とする」と定められています。
 夫婦間での生活費のやり取りは、当たり前に税金など意識せずに行っております。

◆不動産や多額の資金の移動の原則と特例
 扶養義務を果たすためとはいえ、生活費はその都度負担が原則で、多額の金銭を子供名義の預金に一括で振り込むとかの現金の移動は、課税贈与行為と通達されています。生活用不動産の共有化も、非課税の範囲を超える贈与行為となります。
 とはいえ、世の中の変化に対応して税制も、居住用不動産又はその取得資金の配偶者間贈与、教育資金、結婚・子育て資金、住宅取得資金の直系尊属からの一括贈与、を可能にするような特例措置が講じられてきています。

◆老人ホーム入居金は不動産的で一括だが
 老齢化社会になり、老人ホームへ入居する際の入居金の一時払いを扶養義務者が負担する、という場合はどうでしょうか。
 終身居住権を確保するためなので、性格は不動産の取得性を帯び、月々償却費消されていく前払金的性格を有し、元本の提供に近いような性格を有するものの、通常の生活を維持するための生活保持義務の履行でもあり、贈与税課税は憚られそうです。
 老人ホーム入居資金提供扶養義務者の死亡時に、一時払い入居金の未償却部分が算定し得る、としてなされた相続税の更正処分は、審判所の裁決で課税否認とされている事例があります。

◆課税とされた事例もあるが
 ネットで検索しただけで、有料老人ホームへの入居一時金が数億円というものの存在も確認されます。
 老人ホーム入居一時金が1.3億円という事例では、3年内贈与に該当するとして、贈与課税されて、最高裁まで争っていますが、納税者敗訴となっています。
 生活維持費は各人各様なので、単純に金額水準だけで、可否判定はしにくいし、入居一時金支払時の贈与というのも担税力や課税実務の実態にそぐわないし、資金支払者死亡時の未償却金の認定も計算上の数字に過ぎず、小規模宅地特例や居住不動産贈与の配偶者非課税特例とのバランスも考慮されるべき、と思われます。

《コラム》経営の羅針盤

経営環境は、日々、目まぐるしく変化しています。荒波の中で経営判断を行い、かじ取りする経営者に必要なもの、それは自身の羅針盤をもつことではないでしょうか。

◆経営理念を鍛える
 初めて社会に出て仕事に就いた時、失敗して自身の至らなさを思い知らされたこと、反対に顧客のことを思い一生懸命に動いて感謝され、喜びと自信を深めたこと。上司や恩師の助言、部下のサポートなど、これまで様々な経験を蓄積して自身の経営理念を創りあげてきたのではないでしょうか。
 経営理念は、言語化して社内で共有することで現実の経営に反映させることができます。成功体験にだけ頼ると進路を見誤るかもしれません。先人の知恵や経験にも学び、経営理念を常に鍛えていくことが大切です。

◆アンテナを張る
 経営判断が常に正しくできる保証はありません。自身の経営姿勢を映し出し、振り返ることのできる合わせ鏡を持つことも大切です。自分の右腕となる参謀を幹部として配置することも必要でしょう。また外から経営リスクに気付く仕組みを作ることも大切です。社外取締役、社外監査役を活用するなど、人生経験を積み、異なる環境で経営に従事してきた人を自社の経営アドバイザーとして招き入れ、自社が直面する事象を把握し、客観的に評価できるアンテナとしての人材をもつことも有用となります。

◆経営監査を活用する
 大手電機メーカーが、経営トップ主導のもと不適切な会計処理を続けていたところ、海外の大型投資のリスクを把握できず、経営危機に直面したことは、記憶に新しいと思います。実態の報告が尊重されない社風のもとでは、現場から悪い情報が経営者に伝わりにくくなるのではないでしょうか。
 このようなとき、経営監査を活用することもできます。社内の内部統制機能を点検し、リスクに気付き、改善につなげる手法です。経営判断に終始問われるのは、他人の言葉に冷静に耳を傾け、自身の中に落とし込む勇気を持つこと。いつも自身の羅針盤に照らし、感情でなく理性で判断できるよう謙虚な姿勢を持ちたいものです。

《コラム》新型コロナウイルス感染症 中小事業者への支援策

◆中小企業・小規模事業者対策として
 新型コロナウイルスは中華人民共和国での感染が拡大し、中国国内の生産活動の停滞や機械部品等の輸入による製造業者へのサプライチェーンに悪影響を及ぼしています。日本国内でもイベントの自粛など、経済活動に悪影響を及ぼすことが予想されます。それにより中小事業者の事業継続にも懸念が生じています。

◆関係事業者団体への要請
 過去の自然災害によるサプライチェーン毀損時には、下請事業者から、コストが大幅に増加する発注にもかかわらず親事業者は十分に話し合うことなく、一方的に通常発注と同一の単価に据え置く「買いたたき」などの行為があったとの相談が寄せられました。そこで経済産業省は経営基盤の弱い下請の中小企業に対する影響を考慮して、
 ①通常支払われる対価より低い対価による下請代金の設定や適正なコスト負担を伴わない単納期発注や部品の調達業務の委託などを押し付けないようにする。
 ②今回の新型コロナウイルス感染症により影響を受けた下請事業者が、事業活動を維持再開できるように取引関係を継続するように配慮することを関係事業者団体に要請しています。

◆セーフティネット貸付の要件緩和
 日本政策金融公庫等政府系金融機関や信用保証協会に対して、セーフティネット保証により、資金繰り支援を実施しています。特に、公庫等においては、特別相談窓口を開設し、資金繰りに不安がある場合は売上高の減少の程度に関わらず、セーフティネット貸付の対象とするように要件を緩和しています。信用保証協会に対しても、特に重大な影響が生じている業種について通常とは別枠での借入債務の80%を保証する5号の実施とともに、自治体の要請があった場合にはこちらも別枠で借入債務の100%を保証する4号を実施します。さらに、一時的な業況悪化等の支障をきたしている旅館業者に対し、経営を安定させるために必要な資金繰りの支援を実施するために、緊急貸付・保証枠として5000億円を確保しました。
 この先もどのような情勢になるか予測できません。取引先との関係や資金繰りに不安があれば、早めに支援機関の窓口に相談して下さい。

《コラム》中小企業関連の補正予算案を閣議決定

令和元年12月に令和元年度の補正予算案が閣議決定されました。中小企業庁より地域・中小企業・小規模事業者関連の予算案が公表されました。中小企業が抱える「経営者の高齢化」「人手不足」と今後も慢性的に抱える課題を重視した取り組みになっています。更には働き方改革や社会保険適用拡大、インボイス導入など相次ぐ変更への対応も考慮しています。

◆事業承継・再編・創業等で新陳代謝の促進
 事業承継を契機とした生産性向上や経営資源引き継ぎ型の創業、事業承継時の一部廃業を支援に盛り込んでいます。また、事業承継時に経営者保証を不要とする新たな信用保証メニューの創設や、専門家の確認を受けた場合に保証料を減少させる支援もあります。

◆生産性向上・デジタル化
 働き方改革やインボイスなど法制度変更への対応による後手になりがちな生産性向上施策を継続的に支援します。毎年恒例となったものづくり補助金やIT補助金、小規模事業者持続化補助金を一体運用する内容です。また、AI導入を支援する多面人材の育成や普及も行います。予算額が令和元年補正3,610億円となっていますが、単年ではなく複数年にわたる予算と考えられます。

◆地域の稼ぐ力の強化・インバウンド拡大
 地域経済を発展させる企業を重点的に支援し、イノベーションによる新事業展開を促進します。大企業の中堅人材による地方での起業や中小企業への就職を後押しし、生産性向上を図ります。地域や社会課題を解決するビジネスモデルや地域における創業も支援します。

◆経営の下支えや事業環境の整備その他
 マル経融資を含む日本政策金融公庫による政策金融として205億円もあります。昨年日本を襲った台風被害からの復旧・復興や強靭化対策として令和元年度の補正として375億円の予算があります。
 毎年3月ころから動き始めます。中小企業庁などのホームページで募集の発表がありますので、情報収集には注意しておきましょう。

《コラム》~ベンチャー出資で所得控除~2020年度の税制改正

◎株式取得額の25%を控除
 企業の内部留保にあたる利益剰余金は、18年度に前年度比3.7%増の463兆1308億円となり、7年連続で過去最高を更新しました。
 こうした背景を踏まえ、政府・与党は2020年度の税制改正大網に、企業によるベンチャー投資の税負担を軽減する「オープンイノベーション税制」として、企業が一定額以上の投資をした場合に出資額の25%を課税所得から控除する方針を固めました。
 資金力に乏しい中小企業には要件を緩和し、大企業は1億円以上、中小企業は1,000万円以上の投資が対象としました。また、海外のベンチャー企業に投資をする場合は、5億円以上の出資額を条件としました。

◎主な要件は?
■出し手の要件(出資側)
・ベンチャー企業に直接またはコーポレート・ベンチャー・キャピタル(CVC)を通じて出資を行う国内の事業会社
・特定期間(5年間)の報告義務

■受け手の要件(ベンチャー側)

・設立後10年未満の株式会社
・非上場会社であること
・大規模企業グループに属していない
・オープンイノベーション性の要件を満たすこと

※オープンイノベーション性の要件
・革新性:事業会社にとっての革新性
・リソース開放性:ベンチャーの成長への貢献
・ビジネス変革性:事業会社のビジネス変革に寄与する可能性

 なお、新税制は2020年4月から2022年3月末までの出資に適用する期限があります。その他の条件として、特定期間(5年間)内に株式を譲渡したり配当を受けたりした場合は、その分の控除額を取り崩し、益金に算入が行われます。

 

【時事解説】親子上場解消が相次ぐのはなぜか その2

最近の株式市場では、親子上場を解消する企業が増えています。親子上場とは親会社と子会社の両方が株式市場に上場している形態を指します。

 解消する企業が増えた背景には、親子上場の弊害が挙げられます。実際、経営方針に関して親会社の決定により、子会社が損害を被る場合があります。一例を挙げると、親会社の意向で、子会社の事業を売却するといったことがあります。売却により、子会社の中核事業がなくなるといった弊害が生じたときに問題は大きくなります。ほかにも、親会社の意向に批判的な社外取締役を解任するなど、親会社と子会社の間で方針が相反する場合、問題が生じます。弊害を減らす点から、親子上場解消は企業経営の在り方として、一歩前進を意味します。また、子会社の取引先にとっても、リスク軽減といったメリットに繋がります。

 そもそも、親子上場は日本特有の制度ともいえます。欧米にも親子上場はありますが、欧米では数年後に子会社の株式を第三者に売却して、親子の関係を解消するのが一般的です。なぜ、日本では親子上場が多いのでしょうか。それは、上場企業であることがステータスになっていることが一つとしてあります。「上場企業に勤めること」は従業員の意欲向上や採用といった点でプラスに働きます。こうした中、日本の株式市場では、約290社(2019年12月20日時点)が親子上場を維持しています。

 他方、日本でも日立製作所のように2009年には20社以上あった上場子会社を3社まで減らした企業もあります。ほかにも、親子上場を解消する企業が増えていることから、親子上場への批判が高まる中、親子上場はデメリットの方が大きくなっているといえます。(了)

(記事提供者:(株)日本ビジネスプラン)