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【時事解説】地方銀行のビジネスモデルは自分で描く その2
まず、第一に顧客のニーズに合わせ、自社の持っているサービスを提供するのは企業として当然のことだろう、ということです。その当然のことがこれまで地方銀行はできていなかったということなのでしょうか。つまり、地方銀行は顧客のニーズを考えずに、自分の都合を優先して、担保や保証に過度に依存して融資を行っていたのでしょうか。もし、そうだとすれば、企業としての根幹が崩れているのですから、そんな銀行は金融庁の指導を受けたところで、経営層をはじめとした幹部を抜本的に変えない限り、再生は不可能でしょう。
多分、そうではないのだと私は思います。地方銀行も当然、顧客のニーズを把握しその上で、顧客企業の発展のために貸し出しを行っていたのだと思います(その際、必要に応じて担保や保証を取るのは金融機関として当然のことです)。そうした貸し出しを行ってもなお地域が衰退していることが問題なのです。
次に、金融庁は地域の活性化のカギは依然としてカネにあると思っているように見えるところにあります。もしカネの付け方が問題であるなら、地域衰退の主因は地銀にあり、地銀が正しく行動すれば、地域も活性化するということになります。そうだとすれば、問題の所在も解決法も極めて簡単です。しかし、私は地方の衰退の主因がカネにあるとは思いません。カネではない、地銀の枠を超える人口減少やグローバル化などの様々な要因が作用して現在の状況を作り出しているから、解決が難しくなっているのだと思います。
地方銀行再生のビジネスモデルはお上が決めるのではなく、それぞれの地域の実情に沿い、自分の頭で考えるしかないのです。それができなければ、コスト削減のための再編しか残された道はなくなります。(了)
(記事提供者:(株)日本ビジネスプラン)
【時事解説】地方銀行のビジネスモデルは自分で描く その1
最近、銀行経営が行き詰まっているという話題が雑誌や新聞でよく取り上げられます。その主因は成長鈍化やカネ余りで銀行の主たる収益源である貸出金の利ザヤが縮小していることにあり、日銀のマイナス金利政策もそれに追い打ちをかけています。
そんな中でも、都市銀行は集約化が進み、資本力や人材も豊富で、海外展開をしていることもあり、何とか苦境を切り抜けられるのではないかと見られています(それも確かではありませんが)。問題は地方銀行です。日本全体の人口減少が進む中で、東京の一極集中は加速していますから、地方の人口減少は一層深刻です。地方銀行はその成り立ち上、地元の企業や個人への貸し出しをビジネスの主力とせざるを得ず、それに代わる収益機会を持たないだけに、状況は誰が考えても深刻です。
そこで監督官庁である金融庁は地方銀行に対して色々な指導をしています。たとえば、地域の企業がどのような金融サービスを求めているか、企業側のニーズを把握し、企業のニーズと地銀の意識のズレを分析し、企業活性化に役立つ金融サービスを行う、といったことのようです。これまで担保や保証に過度に依存し、柔軟な融資を行ってこなかった地方銀行が地元企業にその企業のニーズに合った融資等の金融サービスを行うことで、地盤である地域が活性化すれば、地方銀行も再生するというシナリオです。このように聞くと、もっともなように聞こえますが、この手の金融庁のニュースを聞くたびに私は違和感を覚えます。(つづく)
(記事提供者:(株)日本ビジネスプラン)
《コラム》今こそ活用したいストレスチェック制度
◆ウィズコロナの働き方がストレスに?
新型コロナウイルスの感染拡大は、私たちの生活に大きな変化をもたらすこととなりました。予期せぬ事態に、閉塞感や不安感を持ちながらも何とか日々をやり過ごしているという方が多いかもしれません。
コロナ禍により、日常生活だけでなく、働き方も変化を余儀なくされました。
在宅勤務となったり、仕事量の増減があったり、収入が減るなど、急な事態に知らず知らずのうちに気持ちが疲れているのではないでしょうか。疲れを自ら意識しないまま、頑張っている方もいるでしょう。
社員の心の不調をいち早く発見するためにも、企業は、今一度ストレスチェック検査の積極的な受検を促し、社員の心の状態に目配りをしてみましょう。
◆職場のストレスチェックとは
ストレスチェックとは労働安全衛生法第66条の10に基づき、2015年12月から特定の事業場で実施を義務付けられているストレスに関する検査のことで、50人以上の労働者を抱える事業場では、すべての労働者に対して年1回の実施が義務付けられています。
ストレスチェックでは、まず労働者が「自分のストレスがどのような状態にあるのか」について質問票で選択回答し、その後、医師等の実施者が本人に結果を通知します。
人事担当者や企業は、本人の同意なしにストレスチェックの回答や結果を閲覧することはできません。
◆高ストレスと診断されたら
ストレスチェックの結果の通知を受けた従業員の中に高ストレス者として面接指導が必要と評価された従業員がいる場合、本人から申し出があったときには、医師による面接指導を行うことが事業者の義務となります。医師による面接指導に基づき、医師からの意見を勘案した上で、事業者は必要に応じて従業員に対して就労上の措置を講じる必要があります。
◆企業は社員の不調を見逃さないで
ストレスチェック実施者は個人のストレスチェック結果を集団ごとに集計・分析し結果は実施者から事業者に通知されます。
心が疲れやすい今こそ、普段では見逃しがちな労働者の心身の変化に気付き、メンタルヘルス不調を未然に防止し、職場環境の改善に取り組んでいきたいものです。
【時事解説】コロナ禍で普及の兆し、スマートグラスとは その2
コロナ禍で、新たに普及の兆しが見え始めた商品があります。一例を挙げると、スマートグラスと呼ばれるメガネ型端末がそうです。コロナ禍により工場のテレワーク用のニーズが増えました。また、海外では、警備員が入場者の体温を測定するといった利用もされています。
ただ、発売当初、スマートグラスは多くの問題を抱えていました。2013年、グーグルはスマートグラスを発売し注目を集めました。ところが、値段が1500ドル(当時1ドル100円で換算=15万円)と高価だったため普及には至りませんでした。加え、かさばって重たいといった使い勝手に関する問題も普及が進まなかった要因になりました。
そして、最も大きな問題となったのがプライバシーの侵害です。スマートグラスにはカメラの撮影機能があります。たとえば、レストランに入店し他の客の顔を相手に気づかれないように撮影することもできます。加え、顔認識機能のアプリを利用すれば、相手のプロフィールを検索することも可能です。「だれかに撮影されているかもしれない」と思ったら安心して食事もできません。米国のレストランではスマートグラスを着用した人が入店を断られる事例が発生しました。そして、2015年、グーグルはスマートグラスの販売を中止しました。
コロナ禍で再び注目を集めるスマートグラス。今回は、工場での作業など、ビジネスユースが中心なので、プライバシーに関する事項は問題になりにくいと考えられます。また、価格は現在約6万2000円まで下がっています。加え、新規光学素子の開発により、小型化や軽量化が実現できるようになりました。今後、普及が加速するかどうか、注目したいところです。(了)
(記事提供者:(株)日本ビジネスプラン)
【時事解説】コロナ禍で普及の兆し、スマートグラスとは その1
世の中には、ヒットが期待されたものの、普及に至らずくすぶっている商品が多くあります。ただ、このまま消えると思われていたものの中には、新型コロナウイルスの感染防止の影響で普及の兆しが見えたものもあります。その一つがスマートグラスと呼ばれるメガネ型端末です。これは、メガネの形をしたウェアラブル(身につける)ハイテク機器で、メガネと同様、頭部(眼の部分)に取り付けて使用します。 一見、メガネに見えますが、身につけると、PCやスマホの画面と同じようにメガネのグラス部分に画像などが映し出されます。利用者は音声で操作し、ネットの閲覧のほか、アプリの起動やオンラインでの会議などができます。メガネ型なので、両手を自由に使いながら、離れた人と話ができる点が特徴です。 スマートグラスが注目されるきっかけはコロナ禍にあります。昨今、感染拡大防止のため、テレワークが推奨されています。が、工場での作業はテレワークが難しいとされています。ところが、スマートグラスのオンライン会議の機能を利用すると、作業者は両手が自由に使えるので作業をしながら熟練工と会話ができます。熟練工は映像や手書き画像を作業者と共有しながら、音声通話機能を使って作業を支援できます。離れた場所で作業者の仕事を見ながら指示を出すこともできます。作業する当事者は現場で仕事をしなければなりませんが、熟練工など、指示を出す人はスマートグラスを利用することで、難しいとされていたテレワークが可能になります。自動車や製菓など、多くのメーカーがテレワークを導入したこともあり、スマートグラスの需要が高まる兆しが出ています。(つづく) (記事提供者:(株)日本ビジネスプラン) |
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《コラム》私道の調査-相続した土地の売却-
Tさんは一人暮らししていた被相続人(母)の土地・建物を相続しました。建物は木造で築50年、公道から奥まったところに建築されており、公道から玄関まで通路としている私道を、近隣の地権者と一緒に利用していましたが、不動産会社に土地の売却を相談したところ、思いがけず現状のままでは売却できないことがわかりました。 ◆接道義務を満たさないと建築不可 敷地が接道義務を満たしているかは、まず法務局で公図、地積測量図を見て、土地の形状、隣地や道路との境界を確認します。 ◆越境により建築できない場合も ◆地権者間で権利調整が必要 |
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【時事解説】第三者承継支援総合パッケージについて その2
では、第三者承継支援総合パッケージはどのような内容となっているのでしょうか。そこで同パッケージの概要についてみていきましょう。
第三者承継支援総合パッケージでは1年間で6万者、10年間で60万者の第三者承継の実現を目指しています。同パッケージは、①経営者の売却を促すためのルール整備や官民連携の取組、②マッチング時のボトルネック除去や登録事業者数の抜本増加、③マッチング後の各種コスト軽減の三つの柱から成り立っています。
一つ目の柱である経営者の売却を促すためのルール整備や官民連携の取組においては、「事業引継ぎガイドライン」を改訂し経営者が適正な仲介業者・手数料水準を見極めるための指針を整備することで第三者承継を経営者の身近な選択肢とすることや、事業引継ぎ支援センターの無料相談体制を抜本強化し、経営者が気軽に相談できる第三者承継の駆け込み寺とすることなどが主な施策として掲げられています。
二つ目の柱であるマッチング時のボトルネック除去や登録事業者数の抜本増加においては、「経営者保証ガイドライン」の特則策定により個人保証の二重取りを原則禁止とすることや、「事業引継ぎ支援データベース」を民間事業者にも開放し、スマホのアプリを活用したマッチングなど簡便なしくみを提供することなどが主な施策として掲げられています。
三つ目の柱であるマッチング後の各種コスト軽減については、新社長就任に向けた後継者の教育支援や、事業の選択と集中を促す補助金の創設をはじめ、予算・税・金融支援を充実させることが掲げられています。
以上の取組を通して、親族外の第三者による承継を後押しすることが期待されているのです。(了)
(記事提供者:(株)日本ビジネスプラン)
《コラム》給与計算と不就労控除
◆控除に対するルール決めが必要 ◆不就労控除をする方法 当該月の所定労働日数で控除すると月により時間単価が変わってきます。また、1年の平均労働時間数を使えば分母が毎月変わらなくていいのですが、1日だけ出勤したときに給与が0になる場合があります。暦日方式は土日祝日の分も支給されてしまうなど問題があります。結局、通常簡便な方法としては年平均所定労働時間数を使う控除方式が扱いやすいと言えるでしょう。 |
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【時事解説】インフレ目標に対する違和感 その2
しかし、金融政策の前向きの有効性は減退したとしても、間違えたときの後ろ向きの弊害には依然大きいものがあります。必要以上に金融を膨らませることにより、貨幣の信頼性の失墜を招けば、国民生活は悲惨なものになります。
もはや、その実力もないのに、できるといってインフレ目標に執着するのではなく、弊害も考慮した金融システムの維持に政策の重点を移した方がいいのではないかと思います。
さらに、インフレ目標に執着することの弊害をもう一つ挙げておきます。それは物価を高めるということに対する庶民感情としての違和感です。一般庶民の普通の感覚とすれば、物価は低いに越したことはないからです。
物価が上がることにより、消費が刺激され、生産が拡大し、個人所得が拡大し、経済の好循環が継続するという当局の意図は分からなくもないのですが、今のところ、そんな循環は起きそうにありません。物価上昇は物価上昇単独で終わってしまう危険性が大です。形式的な物価上昇だけを目標とするのであれば、原油価格の上昇や場合によっては消費税の増税も歓迎されることになってしまいます(日銀が目標とするインフレは増税分やエネルギー価格は除いて算定されることになっています)。
個人所得の増大を伴わない物価上昇は庶民に望ましくはありません。物価上昇が個人所得を増大させるという明確な経路を提示できないなら、インフレ目標への執着は庶民感情からしても合理的な政策目標とはいえないと思います。(了)
(記事提供者:(株)日本ビジネスプラン)